半世紀前の思い出1冊に 海山交歓「恩恵忘れない」 富津小の卒業生ら

 約50年前に富津町(現・富津市)の富津小学校と群馬県鬼石町(現・藤岡市)の小学6年生が互いの町を訪問した交流行事「海山交歓会」の思い出を、同小の卒業生らが一冊の記念誌にまとめた。半世紀前の写真を集め、参加者が当時の記憶を振り返っている。

 海山交歓会は、1961~70年に行われ、同小と鬼石中央小(現・鬼石小)の小学6年生が、夏休みに相手の町の同級宅に宿泊し、キャンプファイアなどを楽しんだ行事。

 昨年7月、富津小の卒業生が鬼石を訪れ、11月には鬼石で世話役を務めた飯塚伸六さんが富津市を訪問。半世紀ぶりの再開を果たし、「記憶を形にとどめたい」との思いから記念誌を作ることになった。

 富津小の卒業生や引率した先生ら約80人が当時を振り返る手記を寄せ、参加者が保管していた写真や手紙を持ち寄った。

 冊子をまとめた斎藤(旧姓・森田)みどりさん(65)=君津市=は「先生やPTAなどいろいろな方のお世話になったと今だから分かる。その恩恵を忘れてはいけないとあらためて感じた」と話していた。

 500部作成。参加者らに配るほか、富津小や地元公民館にも寄贈するという。