統合する高岡小を映画に 卒業生監督、閉校式で上映 思い出の校舎舞台に制作 成田

 4月から1校に新設統合される成田市下総地区の市立小学校4校で29日と30日にそれぞれ閉校式が行われ、このうち、同市大和田の高岡小では卒業生の若手映画監督が、児童や地域住民と協力して思い出の校舎を舞台に制作したショートムービー作品を上映した。

 監督は、渡米して映画制作を学び、海外の映画祭出品も重ねるYuki・Saito(斉藤勇貴)さん(34)。閉校式で記念講演も行い、高岡小に通った当時、映画監督になる夢を抱き始めたことや空想したストーリーを休み時間に仲間が聞いてくれたエピソードを披露。「自然にできた絆、何げない高岡小の1日を残したかった」と、作品に込めた思いを説明した。

 教室や校庭での児童の表情に加え、歴代卒業生の回想も織り交ぜた内容。エンドロールには出演者として在校生59人全員の名前が登場し、卒業生らは、前身を含めると137年間の学校の歴史に思いをはせながら、新たな場所で学ぶ子どもたちにエールを送った。

 高岡小と小御門小、滑河小、名木小の旧下総町地区4校は、児童数減少などを踏まえ、市立下総中学校と同一敷地内に新設の下総小として統合。計9年間の小中一貫型としての通称は「下総みどり学園」となる。