太古の生活に思いはせ 6年生が発掘体験 市内の遺跡で土器片、次々 香取・北佐原小

石仏遺跡で発掘作業を体験する市立北佐原小学校の6年生たち。土器を発見し歓声を上げていた=3日、香取市内野
石仏遺跡の発掘現場で市職員の説明を受ける北佐原小の6年生たち

 自分たちの住んでいる地域の歴史を知ってみよう-。香取市佐原ニの市立北佐原小学校(平山元夫校長)の6年生27人が3日、旧小見川西中学校跡地にある「石仏(いしぼとけ)遺跡」=同市内野=で発掘作業を体験した。子どもたちは、かめ、つき、こしきなどの土器片を次々と発見。手で持ちながら「不思議な感じ」「どんな生活をしていたのかな」と太古の祖先の暮らしぶりに思いをはせた。

 市生涯学習課によると、石仏遺跡(6536平方メートル)は今年5月から発掘を始めており、年内をめどに調査を終える予定。遺跡からは縄文と古墳後期、奈良、平安時代の竪穴式住居が複数発掘され、「いくつかの時間にまたがる複合遺跡」(同課)だという。また方形の塚も1基確認されている。年代は4500年前から9世紀後半とみられる。

 ジャージー姿に軍手の6年生たちは、担当の職員の説明を受けながらシャベルなどを使い、慎重に地表を削っていった。数センチ角の土器片を見つけた嶋崎優太君(11)は「遺跡の発掘は初めて。昔の人がどんな生活をしていたのか不思議な感じ」と話した。

 作業に没頭した坂本未来(みく)さん(11)は「大変な作業だったけど楽しかった。この場所に昔の人が住んでいたなんてイメージが湧かないが、発掘を通して昔のことをもっと知りたくなった」。桜井優太君(12)も「思った以上に土器が見つかり驚いた。縄文時代のこととか、もっと勉強したい」と振り返った。