中学7校を2校 10年間で再編 小学校も前倒し検討に 銚子市教委

 銚子市教委は13日、少子化と学校施設の老朽化を理由に今後10年間で、現在7校ある市立中学校を2校に統合する再編計画を発表した。また、中学校再編後としていた小学校13校の再編計画も急速に少子化が進んでいるとして、新年度から検討に入る。

 市内を西部地区と東部地区に分け、1校ずつ新たな中学校として配置する。新年度に西部から再編作業に取り掛かり、五中と六中、七中を統合し五中の場所に校舎を改修して2019年4月に開校する。その後、東部の再編に着手し、一中と二中、三中、銚子中を統合して、銚子中の場所に校舎建て替えを基本に25年4月開校を計画する。

 施設規模や交通環境などから新中学校の位置を決めた。銚子中は建築から60年以上が経過して老朽化が顕著。同中が今後公表される県の津波浸水予測エリアに該当する場合は、建設位置を再検討する。

 市教委は「市の財政状況から(両地区の再編を)同時に行うことは無理。財政負担が(東部と比べ)大きくない西部からやることにした」。少しでも財政状況の改善を待つため、校舎建て替えの必要がない西部の再編を先行させた。

 有識者らによる再編検討委員会は25年度までに中学校を3校に再編するよう最終報告を出していたが、3校では国が示す適正学級数を下回るため市教委は「子どもたちの環境を考えると2校にするのがベター」と判断した。

 同市は1962年度の8校7752人をピークに中学校生徒数が減り続け、本年度は1569人。市の将来推計によると、新年度から10年後となる2025年度には千人を下回り、さらに10年後の35年度には600人程度となる見込み。

同市では、四中と八中の統合により13年度に銚子中ができ、現在の7校体制となった。市教委は10年に小中学校の再編方針を発表したが、急速に少子化が進んでいることから中学校の再編計画を再検討していた。