故郷守るクロマツ植樹 白子・剃金海岸 中学生ら300人参加 【思いを刻む 大震災ちば4年】

剃金海岸の保安林にクロマツを植樹する白子中の生徒=12日、白子町

 白子町剃金の剃金海岸保安林で12日、町立白子中学校(太田和晴彦校長、生徒261人)の生徒ら約300人がクロマツなどの植樹活動を行った。海岸保安林は津波や高潮による被害を軽減する効果があるとされ、生徒らは「大きくなって故郷を守って」と願いを込めながら約4700本の苗木を植えていた。

 白子町では、東日本大震災の復興に向けた国土緑化推進機構の「緑の募金」を活用して2013年から町内の海岸保安林で植樹活動を実施。今年はゴルフ緑化促進会の支援も受けて植樹することになった。

 町産業課によると、町内の海岸保安林は大震災の津波による倒木や塩害などは起きていない。ただ、九十九里浜ではマツクイムシの影響などで多くのクロマツが枯れる被害が出ており、保安林の再生は大きな課題になっている。

 植樹活動には町内の緑化推進団体や県、町の職員らも参加した。林和雄町長が「樹木が成長するのを楽しみにして植えてほしい」とあいさつ。参加者は約5千平方メートルの保安林にクロマツやマサキ、トベラの苗木を植えていた。

 白子中2年の平野千都さん(14)は「自分たちが植えた木が災害から守ってくれると思うと安心感がある。植樹活動を後輩にも伝え、学校全体で続けていきたい」と話していた。