生徒が茶摘みに挑戦 互いにコツ教え合う 柏・田中中学校で伝統行事

伝統の茶摘み体験に挑戦する生徒=柏市の旧吉田家住宅歴史公園

 柏市立田中中学校(大山百合子校長、生徒469人)が、校内敷地や旧吉田家住宅歴史公園など市内9カ所で茶摘み体験を行った。1957年から続く伝統行事で、1~3年生の全校生徒が参加。生徒は互いにコツを教え合い、和気あいあいとした様子で新葉を摘み取っていた。

 同校によると、行事は戦後、生徒が生徒会費を増やすため農家に頼み、生け垣などの茶の木から葉を摘んで業者に買い取ってもらったのを機に始まった。畑だった場所の宅地化などで生け垣が減ってきたが、現在も同校のために茶の木を手入れしている家もあるという。

 同公園で茶摘みに挑戦した生徒らは青々とした葉を観察しながら、慎重な手付きで摘み取っていた。初めて茶摘みを体験したという1年生の片岡愛絵さん(12)は「摘んでいるうちにコツがつかめてきた。こうやってお茶ができるんだと実感した」と話した。収穫した茶葉は、1年生の製茶体験に活用された。