日本の伝統文化学ぶ 八街中生が浴衣着付け

講師の指導を受けながら浴衣の着付けに挑戦する生徒ら=9日、八街市八街

 子どもたちに日本の伝統文化を学んでもらおうと、八街市立八街中学校(小川昌俊校長)が9日、浴衣の着付け教室を同校の武道場で開いた。2年生の男女約30人が和装の講師の指導を受けながら、華やかに浴衣を着こなした。

 家庭科の授業として実施。これまでは和服と洋服の着方の違いを座学で学んでいたが、実際に着付けを体験してもらい、より理解を深めてもらう狙いで今年初めて企画。指導役に装道礼法きもの学院の山口恵子さんら講師約10人を迎えた。

 講師らは、「襟は右手が懐に入るように左側を上に重ねる」「ひもの縦結びは縁起が悪いため避ける」といった初歩の知識から指導。その後、男女に分かれて着付けに挑戦。特に帯を結ぶのに苦労する生徒が多かったが、手取り足取り教わりながら20分ほどで全員が美しい浴衣姿になった。

 佐々木爽多さん(14)は「浴衣を着るのは生まれて初めて。着心地がいいので、また着たい」と気に入った様子。村井結泉さん(14)は「帯の結び方が難しかったけど、次は一人でも着られそう。浴衣でお祭りに行きたい」と笑顔だった。

 着付けはこの日で、2年生全員の約230人が体験を終えた。小出清美教諭(家庭科)は「生徒の反応がとてもいいので、来年以降も継続できれば」と話していた。