「母校の歩み」を学習 バスで町内巡り 来春閉校の長南小

町教育委員会の職員から全応寺にあった前身の小学校について説明を受ける子どもたち=5日、長南町

 学校再編により本年度で閉校する長南町立長南小学校(酒井政則校長、児童77人)が5日、学校や町の歴史を学習する特別授業を行った。子どもたちは地域住民の協力で町内をバスで巡り、約140年にわたる「母校の歩み」などを学んだ。

 長南町では少子化による児童数の減少で、町立4小学校(東、西、長南、豊栄)を統合し、来年4月に新校が開校することになっている。長南小学校では本年度、子どもたちに古里と母校に愛着を持ってもらおうと、閉校を前に特別授業を開いている。

 子どもたちは長福寿寺や笠森観音、城跡を巡り、寺の歴史などについて説明を受けた。1873(明治6)年創立の学校の歴史についても学習。明治時代に前身の学校があった蔵持地区の全応寺では、境内にある石碑などを見学した。

 6年の中村愛莉さん(11)は「長南にお城があったことは知らなかった。昔の学校があった場所に来たのも初めて。長南小で多くの友達と一緒に勉強できて楽しかった」と笑顔。酒井校長は「今後も子どもたちにたくさんの長南小の思い出を残してあげたい」と話した。