伝統のノリすき体験 地元漁師が指導 船橋 湊町小

ノリすき体験をする船橋市立湊町小の児童=船橋漁港

 地元特産の江戸前ノリについて学ぼうと、船橋市立湊町小学校(藤澤一博校長)3年の児童が31日、同校近くにある船橋漁港の直売所「三番瀬みなとや」前で伝統のノリすきを体験。昔ながらの製法を通じて、「漁師町」として栄えた船橋の歴史も学んだ。

 同校では総合学習の一環として毎年、船橋市漁業協同組合(滝口宜彦組合長)の協力でノリすき体験を実施している。昨年9月には同港でノリの種付けを見学した。

 同漁協でも現在のノリ加工は機械化されており、昔ながらの手作業でのノリすきができるのはベテラン漁師のみという。

 児童らはベテラン漁師の指導で、たるに入った生ノリをすくい上げてノリ簀(す)の上に置いた型枠に流し込んだが、むらなくノリ簀に広げるのは至難の技。形の良いノリにするため、何度もやり直した。

 きれいに型に収まったノリは約5時間ほど天日干しして完成。児童らはこの間に漁船に乗り底引き網の様子なども見学した。

 体験した妹尾成君は「ちょっと寒かったけれど楽しかった。きれいな形のノリを作るのは難しい」と初めてのノリすきを振り返った。

 同校は今後、市内のノリ工場を見学し、2月14日に郷土料理研究家を招いて太巻きずし作りに挑戦する。