敬愛大学八日市場高等学校

所在地
匝瑳市八日市場ロ390
交通
JR総武本線八日市場駅で下車し、徒歩10分
ホームページ
https://keiai8.ed.jp/

西郷の足跡たどる修学旅行

 敬愛大学八日市場高等学校は、九十九里浜平野のほぼ中ほどの匝瑳にあります。

 大正10年(1921)に創立。創立者の長戸路政司氏は、西郷隆盛の敬天愛人の思想に深く感銘を受けて、「敬天愛人」を建学の精神としました。「天を敬い、人を愛す」には、天(宇宙)から与えられた命を生きる私たち一人ひとりの人間のかけがえのなさが込められています。今年で93周年を迎えた同校は「八敬」(はちけい)の愛称で呼ばれています。

 男女共学で、全日制と通信制があります。創立当初は女子校としてスタートし、平成12年に男女共学校となり、現在の校名に改称しました。

 今年度からスタートした通信制は、多様化する生活環境や学習環境に対応し、生徒の求める多様な学習機会をサポートしています。毎日登校して指導を受けることも可能で、きめ細やかな指導体制が整っています。全日制へ転籍できることも魅力の一つです。

 修学旅行は西郷隆盛ゆかりの鹿児島県へ行きます。西郷が死を決した5日間を過ごした洞窟などを見学し、「敬天愛人」の精神を改めて学びます。

 学校行事や部活動が盛んで、30近いクラブ活動があり、在校生の60パーセント以上が運動部・文化部・同好会に参加しています。男子バレーボール部は、平成26年度関東大会に出場しました。その他女子ソフトボール部、バドミントン部、テニス部、バスケットボール部、弓道部などが県大会などの常連です。

 文化部も負けていません。茶道部・吹奏楽部・軽音楽部・アニメ部・書道部などが活動し、自然科学部は積極的に地域との交流を進めています。

生物多様性学ぶビオトープ

 学校の裏側の下総台地には、貴重な生物が多く生息する里山が広がっています。

 学校の正門から10分ほど歩くと里山ビオトープとして整備した場所に着きます。県が主催した「みんなでつくる学校ビオトープ」事業の一環として整備されてから、自然科学部の部員が、維持管理を行ってきました。

 ここには、絶滅危惧種のトウキョウサンショウウオやホトケドジョウ、ニホンアカガエル、アカハライモリなど多くの生き物が生息しています。特にトウキョウサンショウウオの生息数としては日本一ともいえる場所です。

 日々の観察や研究は「里山は両生類の宝庫」「私たちの宝庫を守ろう」などの論文にまとめられ、全国や県の研究発表会で高い評価をされています。

 里山ビオトープは自然の大切さ・生物多様性について学ぶ実践の場として、匝瑳市の自然観察会や生物の授業、八日市場小学校などのホタルの観察会にも活用されています。

 また、自然科学部は理科教諭の指導で微生物の培養に成功。それを、毎年大量培養して地元の匝瑳市を初め、近隣の小中学校へ生物の教材として無料配布しています。児童生徒からは、ゾウリムシやボルボックスが直接肉眼でも確認できると感謝されています。

校長の声

内藤 光雄校長 敬愛大学八日市場高校生は、明朗で温和な心優しい人柄です。10月下旬に、2年生の修学旅行があり、本校のシンボル西郷隆盛公の史跡巡りで九州各地を訪ねました。その際、バスガイドさんやホテルの従業員の方々から礼儀正しく、よく挨拶の出来る素晴らしい生徒さん達ですねと何度もお褒めの言葉を頂戴いたしました。授業中は静かで放課後は部活の生徒の元気な声が校舎を取り巻くこの学校を校長として誇りに思っています。