多くの情報読み解いて 周南中学校(君津市) 【NIE報告 千葉県内実践校の取り組み】

 小規模校でも…という精神を胸に「にもかかわらず」の校訓のもと、211人の生徒が10分間の「学びタイム」で新聞と向き合っている。

 51%。デジタル端末の普及により、家庭の新聞購読率低下が著しい現状だからこそ、学校で気軽に新聞に触れる機会を保障する意義は大きい。

 本年度でNIEの推進3年目になる君津市立周南中学校では、校内に新聞コーナーを設け、複数紙の1面や注目記事を毎日掲示している。社会科の授業では、同じ事件でも新聞によって論調や書き方が異なることを知り、多くの情報を自分で読み解き、正しいものを判断する力「情報リテラシー」の必要性を学習した。

 コラムの書き写しでは、洗練された文章から新しい表現や語彙(ごい)に触れ、辞書を活用して言葉の意味を調べる光景が定着してきている。

 社会への関心を高め、記事に対する自分の感想や意見を発信できる生徒の育成にNIE推進は大きな役割を果たしている。