2014年03月29日
鎌ケ谷市内の市立小中学校全14校約9千人分の給食を作る市学校給食センターが完成し、開所式が開かれた。「アレルギー専用調理室」を設置し食物アレルギーを持つ子ども向けの給食が作れるようになったほか、調理室に入る前に体に付いているほこりを落とす「エアシャワー」、細菌の繁殖を抑え食中毒の発生要因を少なくする「ドライシステム」などを整備。4月から、より安全で安心な給食を提供する。
新センターは、老朽化した市内2カ所のセンターを統合する形で同市軽井沢に建設。鉄筋2階建て、延べ床面積5193平方メートルで、1日最大1万食(うちアレルギー食100食)の調理能力を持つ。民間の資金やノウハウを活用して、事業コスト削減や質の高いサービス提供を図るPFI方式を導入し、給食事業に実績のある東洋食品(東京都台東区)を代表企業とするSPC(特別目的会社)が管理運営まで手掛ける。建設費と今後15年間の運営費を含む総事業費は約69億7千万円。
アレルギー専用調理室では、食材の入れ物や調理器具も専用のものを使うなど、アレルギー物質が混入しないよう細心の注意を払って調理が行われる。市などは今後、アレルギー食が必要な子どもの数やアレルギーの程度などを調べ、年内をめどに提供を始める。
安全安心に気を配ったほか、食育学習機能を充実させたことも新センターの特長。2階部分から窓ガラス越しに実際の調理の様子を見学したり、エアシャワーの体験もできる。