児童、クラシックに親しむ 三枝成彰さん特別授業 成田・加良部小

体育館で児童にクラシック音楽の特別授業を行う作曲家の三枝成彰さん=成田市加良部の市立加良部小学校

 作曲家の三枝成彰さんによるクラシック音楽の特別授業「未来を奏でる教室」(明治安田生命主催、文化庁後援)が成田市立加良部小学校で開かれ、4~6年生の児童ら約400人が音楽の歴史をたどる音源に耳を傾けたり、三枝さんに質問して理解を深めた。

 三枝さんは、音楽の発展が人類に与えた影響や曲に込められたメッセージなどを、自らのピアノ演奏と作曲したオペラの映像も交えて解説。合理的な楽譜を持ったことで普遍性を獲得したクラシック音楽が、常に時代と共に新しいものを追求している点も強調した。

 児童から「オペラをつくるのに何時間かかるの」と聞かれると「3千時間は必要。大変だけど、嫌なことじゃないので楽しい」。「一般人でも作曲家になれるの」との質問には「もちろんなれる。君だってなれる」と語り掛けていた。

 参加した6年生の後藤優奈さん(12)は「三枝さんの曲は迫力があり、説明にもクラシックへの思いを感じた。やめていたピアノをまた弾いてみようかな」と感想。三枝さんは「なぜ西洋音楽が世界中に広まったのかを考えてもらえれば。オペラも見てもらえればうれしい」と話した。

 同特別授業は、明治安田生命の社会貢献事業「愛と平和のチャリティーコンサート2014」の開催地域の小学校で行われている。