福祉タクシーに体験乗車 バリアフリーの大切さ学ぶ いすみ・長者小の児童

車いすで電動リフト付きの福祉タクシーに乗り込む児童=いすみ市

 千葉県タクシー協会(篠﨑敦会長)は、いすみ市立長者小学校で「タクシー体験交流会」を開いた。子どもたちの目にする機会が少ない車いす対応の福祉タクシーを用意し、実際に乗車してもらうなどした。

 障害者や高齢者の移動の困難さを実感し、バリアフリーの大切さを学んでもらうのが目的。

 同協会によると、加盟211社が昨年末現在、保有するワンボックス型の福祉タクシーは約70台ある。

 交流会では、地元事業者らが電動リフトと手動のスロープ付きの計4台の福祉タクシーを持ち込んだ。後部側から車いすごと車内にスムーズに移れる仕掛けが施されており、1年生35人が乗り降りを実際に経験した。アイマスクを付けての視覚障害者疑似体験なども行った。

 見守った担任の押塚美恵教諭は「いろいろな体験ができてよかった」と、児童が障害者や高齢者の気持ちを推し量れるようになることを期待。同協会は「高齢化社会で通院や買い物の利用を中心に福祉タクシーのニーズは高まっている。今後も普及に努めたい」と話した。