2015年02月7日
統合する3小学校の児童が集まり、プロの俳優陣と共演した舞台劇=4日、栄町の安食台小学校体育館
栄町安食台の町立安食台小学校の体育館で4日、プロの劇団の出張公演が行われた。4月に同校に統合される町立の酒直小学校、北辺田小学校の児童も集まり、3校の全児童約240人が一緒に本格的な舞台を鑑賞。3校の代表児童が俳優陣に交じって堂々と出演も果たし、一体感を高めた。
この出張公演は、子どもたちにトップレベルの芸術に触れてもらおうと、文化庁が主催。東京都内に拠点を置き、故岸田今日子さんも所属した「演劇集団円」の役者13人とスタッフ13人が出向いた。大がかりなセットや照明、音響設備を持ち込んで組み、体育館が劇場に様変わり。
演目は、詩人の谷川俊太郎さんが書き下ろした「ひゅーどろろ」で、伝統芸能の狂言を現代劇にアレンジしてさまざまな「おばけ」が登場。言葉や心の在り方を通じて世界の多様さを描いており、3校から5年生児童が4人ずつ登場し、プロの俳優陣と共演した。
公演に先立って昨年秋に開いた同劇団とのワークショップで児童が自らの役やせりふを考え、準備してきた。他の児童も客席からの掛け合い演出で参加した。
出演した安食台小の和田悠君(11)は「少し恥ずかしかったけれど、練習の成果が出せて楽しかった」と笑顔。同校の小野寺七翔君(11)も「(3校の)みんなに見てもらえてうれしい」と声を弾ませていた。