2015年03月22日
閉校記念式典で校歌を歌う児童たち=21日、富津市の関豊小
タイムカプセルに手紙や写真を入れる卒業生ら
過疎化により本年度限りで閉校する富津市立関豊小学校(石井喜美子校長)で21日、記念式典が開催され、141年続いた歴史に幕が下ろされた。来場した卒業生や児童はタイムカプセルに思い出を込め、学びやとの別れを惜しんだ。
豊かな自然に囲まれる同校は、1873年(明治6年)に豊岡小学校として開校した。周辺は過疎化が進み、1957年に280人いた児童は、本年度には最小の11人に減少。今年4月から、約5キロ離れた市立環小学校に統合されることになった。
式典では、1313人目の最後の卒業生となった茂木俊輔君(12)と青木昌陽君(12)が「学校が無くなっても関豊小学校で学んだことは心に刻まれ決して忘れない。関豊魂ここにあり」と力強くあいさつ。
歴代の卒業生が実行委員会を組織して「思い出を語る会」を開き、校歌や沿革が刻まれた記念碑を披露。手紙や写真を入れたタイムカプセルを記念碑のそばに埋め、本年度の卒業生が二十歳になる8年後に開けることにした。
実行委員長の関谷康男さん(68)は「さみしい気持ちで涙が出てしまいそう」と惜別の思いを語り、環小に移る児童には「校歌にあるように、澄んだ心を持って元気にたくましく育って」とエールを送った。