マレーシアから修学旅行 異文化交流や部活公開 多古高生ホスト役に

互いに記念品を交換して交流を深めた多古高とセリ・ハタマス校の生徒たち=3日、多古町多古
記念撮影する多古高とセリ・ハタマス校の生徒たち

 マレーシアから日本に修学旅行に訪れた中学、高校生らが3日、多古町の県立多古高校(円城寺一雄校長)を訪れた。国際交流の一環として県が行っている訪日教育旅行の推進事業。ホスト役となった多古高生たちは、日本文化を紹介したり、剣道など日本の武道系の部活動を見学してもらい、マレーシアの生徒らと親睦を深めていた。

 多古高を訪れたのは、マレーシアの国立中高一貫校、セリ・ハタマス校に通う13~17歳の男女25人と学校関係者。多古高での歓迎会で、生産流通科3年の高宮巧君(17)と野原友紀君(17)が英語であいさつ。その後、セリ・ハタマス校の生徒たちも映像を使って学校紹介したり、マレーシアの民族舞踊を披露した。

 最初こそ緊張していた多古高生だが、記念品交換でハタマス校の生徒からもらった同国のお手玉を使った遊びを教えてもらったり、グループごとに分かれて日本の折り紙やけん玉などの昔ながらの遊びを通してすぐに打ち解けていった。

 放課後は、農場を持つ多古高ならではのユニークな“歓迎”や、部活動の見学を行った。またハタマス校の修学旅行のメニューには、前日の2日に町内の家庭で一泊、それぞれホームステイするカリキュラムも盛り込まれていた。

 3年の涌井いづみさん(17)は「英語とかは話せなくても手ぶり身ぶりで気持ちは伝わる。異国の文化が学べるし、外国の生徒との交流も楽しい」。大和田諒君(17)も「同世代の外国人と交流できるのは、めったにない機会。鶴の折り方も前日に必死に覚えた。日本のことを知ってもらえるのはうれしい」と話した。

 県によると、ハタマス校の修学旅行は、3年前から県知事が台湾やマレーシアで取り組んでいる千葉のPR事業の成果の一つ。担当者も「国際交流を通して、国際視野を持った人材育成の強化や観光客の誘致につなげたい」としている。