先生は千葉大生! 初の連携で特別授業 神崎町

千葉大生らの事例発表を聞く町立米沢小の児童たち=2日、神崎町新

 神崎町新の町立米沢小学校(萩原剛校長、児童56人)で2日、千葉大学(本部千葉市)の学生らが先生役となって勉強を教えたり、研究発表をしたりする特別授業が行われた。千葉大と町教育委員会による初の教育連携活動で、今年2年目となる同大キャリアサポート・インターンシップ事業の一環。児童たちは年の近い“お兄さん、お姉さん先生”との交流を楽しんだ。

 今回の教育連携は、同インターンシップ事業を指導する千葉大の小川真実准教授(40)が3月、神崎の酒蔵まつりの会場で講演した“縁”がきっかけ。「学生による教育サポート」を希望する町と、地域でのキャリア教育を望む大学の思惑が一致。将来的には、町づくりを共同テーマとした事業も視野にあるという。

 大学側は「企業による仕事体験とは違い、学術性に加え、地域振興・社会貢献も一体とした大学主導の文教型インターンシップ」と説明。地域のアイデンティティーとグローバル社会への対応をテーマに、単位はなく、教員志望が行う教育実習とは違い、全9学部の学生らを対象としている。

 参加した8人の学生は、1~6年の各教室に分かれて国語と算数の授業をサポート。中学・高校の教員志望だという大学院1年の肥塚しおんさん(22)は「説明の仕方や子どもの反応とか、難しかった」。大学3年の上山翔さん(20)は「当時を思い出し、懐かしかった」と話した。

 学生たちはその後、体育館に移動し、読書で広がる可能性や、神崎の酒文化などについてグループ発表も行った。大学4年の瀬川勝優さん(22)は「自分の経験をいかに伝えることができるか、考えた」。同3年の花輪樹心さん(20)は「小学生に教えるのは初めてで、右も左も分からない状態だったが、いい経験になった」と振り返った。

 大学生の話に、熱心に耳を傾けた児童たち。6年の浦田悠生君(11)は「今までは何気なく読書していたが、これからは、いろんなことを意識してみたい」。6年の椿真衣さん(11)は「酒蔵まつりの募金活動のこととか知ることができた。まつりにはまだ行ったことがないが、行ってみたくなった」と話した。