2015年07月3日
通学合宿で、食事の準備や後片付けを行う児童たち=6月29日夕、栄町安食のふれあいプラザさかえ
親元を離れた集団生活で小学校に登校する「通学合宿」が栄町で5年ぶりに復活し、男女31人の児童が6月28日から2泊3日の日程で参加した。町施設の「ふれあいプラザさかえ」が合宿場所で、自分たちで夕飯作りにも挑戦した。
同町教育委員会によると、同合宿は自主性や協調性を育もうと2008年度に始めたが、11年度に東日本大震災の影響などで中止となってから中断していた。
復活した今回は、同プラザから徒歩で通学できる町立の安食小と安食台小の4~6年生を対象に参加を募集。町教委スタッフや順天堂大の学生が一緒に過ごして見守り、地域住民約30人も調理指導や風呂を貸す「もらい湯」で協力した。
児童は、近所のスーパーで献立を考えながら買い物をして同プラザ調理室で食事作り。ハンバーグを作って食べた安食小5年の高田登輝君(11)は「おいしい。ソースは究極の味になった」と笑顔。後片付けや皿洗いも手分けして行った。
寝泊まりするのは同プラザ内の畳敷き集会施設「悠遊亭」で、テレビや携帯電話はない生活。学校から帰った後は体を動かして遊んだり、机を囲んで宿題や日記付けにも取り組んだ。
安食小5年の桑原直也君(11)は「お母さんが作る料理の大変さが分かっていい経験になった。他の小学校の子とも仲良くなれた」と話し、安食台小6年の大畠彰馬君(11)は「みんなで過ごして夜が楽しかった」と声を弾ませていた。