“大物”ごみが続々 全校で町内清掃 大多喜中

学校脇の夷隅川では鉄パイプやタイヤなどのごみが続々。生徒は水浸しになりながら熱心に拾った=大多喜町船子

 大多喜町立大多喜中学校(宇野輝夫校長、生徒170人)は、町内の駅や道路、夷隅川を掃除する「城下町クリーン大作戦」を行った。全校生徒がほうきや熊手、鎌などを持って、故郷をよりきれいにしようと汗を流した。

 美化活動を通じて子どもたちの郷土愛を育むことが目的。多くの観光客でにぎわう「お城祭り」をきれいな町で楽しんでもらおうと毎年、実施している。3年生が学校脇を流れる夷隅川、2年生は大多喜駅と大多喜城までの道路、1年生は町内にある無人5駅をそれぞれ担当した。

 大多喜駅では竹ぼうきや熊手を手にした生徒が落ち葉を掃き、「思ったよりいっぱい」と汗を拭った。駅前ロータリーにある「歓迎」の塔の足元を彩る花壇の雑草も手で抜いていった。

 夷隅川では、生徒が膝下まで水につかり、ごみを熱心に探した。空き缶やビニール袋類の他に、鉄パイプやタイヤ、トタン板など“大物”も続々。川沿いの急斜面を協力して引き上げた。

 2年の只野有紗さん(13)は「きれいになると達成感がある」と笑顔。3年生の鋤柄正樹君(14)は「川にはガラス片とか危険な物があってびっくりした。ごみは捨てないでほしい」と真剣な表情で話した。