リアルすぎる!?選挙体験 市選管“本気モード”計数機も投入 18歳選挙権で船橋古和釜高生

船橋市選挙管理委員会が持ち込んだ、公職選挙で使用する投票箱や記載台を使い、模擬投票を行う2年生生徒=県立船橋古和釜高校体育館

 公職選挙法改正で18歳から投票できるようになったことを受け、県立船橋古和釜高校(古川知己校長)は4日、2学年の生徒・教員による投票でオリジナルキャラクターの“公認権”を争う模擬選挙を行った。ただの選挙に終わらせず、船橋市選挙管理委員会の全面協力を得て、公職選挙で使う記載台・投票箱・計数機まで投入する「本気モード」で実施。リアルすぎる模擬選挙に生徒は「高校生のうちから政治に関心を持たなければ」と選挙を身近に感じた様子で話した。

 模擬選挙は、2年生の教材などで使っている同校オリジナルキャラクター「文武駆(ぶんぶく)がまちゃ」「文武苦(同)わるちゃ」「ミジンコ」など六つが立候補し、2年生(16・17歳)の生徒177人と教員9人に投票権を与えて実施した。

 生徒らは、市選管職員が持ち込んだ公職選挙で使用するのと同じ「投票所入場整理券」で、「投票券」の交付を受け、「記載台」「投票箱」とも本物を使って厳粛な雰囲気で投票。

 投票が締め切られると、別室で六つの投票箱を一斉に開いて集計。ここでも最新鋭の自動計数機1台を利用して瞬時に計数される様子を生徒らが体験した。

 模擬選挙には生徒177人のうち154人が投票し、教員9人を加えて投票総数は163票。笑顔のタヌキを描いた「文武駆がまちゃ」が70票で“当選”。次点には42票の「ミジンコ」が選ばれた。文武駆がまちゃは、今後は2学年公認キャラとしてホームページなどで登板数を増やす予定。

 本物の機材を多数投入した模擬選挙を体験した同校生徒会長の下山田航太さん(17)は「初めての体験で緊張感があった。若者の低投票率など問題が指摘されているので、高校生でも政治に関心を持って積極的に参加しなければならないと強く感じた」と述べ、同日誕生日を迎えた小那木彩伽さん(17)は1年後の18歳を見据え「これまで選挙は大人が行うものと考えていたが、『私も投票する』という気持ちになった」と実感を込めた。