2016年09月9日
シッティングバレーボールを楽しむ児童たち=8日、美浜区の市立幸町小
リオデジャネイロ・パラリンピックが開幕した8日、4年後の東京大会に向け子どもたちに障害者スポーツの面白さや難しさを知ってもらおうと、市立幸町小学校(美浜区幸町2、鵜澤和生校長)でパラ競技「シッティングバレーボール」の体験会が開かれ、4年生68人が座ったまま全力でプレーを楽しんだ。
同競技は、1チーム6人で座ったままバレーボールをするオランダで生まれたスポーツ。基本的なルールやボールの大きさは変わらないが、試合中は常に尻の一部を床に付けていなければならず、離れると反則になる。
指導したのは、市内を拠点に活動する同競技チーム「千葉パイレーツ」に所属する佐藤詠選手、三石康之選手ら3人。「腕の部分にボールを当てて」と、お手本を示しながら児童たちと一緒にパス練習を繰り返した。
1チーム9人で試合を行い、児童たちは足を使えず上半身だけしか動かせないプレーに悪戦苦闘。最初はボールが何度もネットに当たっていたが、選手の「できるだけ高く優しく飛ばして」との言葉でコツをつかんだのか、相手コートにボールを打ち返せるようになりラリーを楽しんだ。
体験した平山男輝君(10)は「左右に動くのがとても難しかったけど、パスを渡せたときは楽しかった。障害がある人の気持ちがよく分かった」とすがすがしい表情で話した。
東京大会では、シッティングバレーボールを含めたパラ4競技が幕張メッセで開かれる。佐藤選手は「座ってしまえば、障害がある人もない人も同じ。皆が一緒にできるスポーツなので、まだ競技を知らない人に広めて応援に来てほしい」と語った。