舞謡鼓に挑戦 能楽師から手ほどき 東金・源小児童

松木さんに般若の面を掛けてもらう児童。=東金市

 東金市の東金文化会館で、同市立源小学校の4~6年生児童が能を体験した。プロの能楽師らの手ほどきを受けながら、「舞」「謡」「鼓」に挑戦した。

 毎年各界のアーティストを招いている同校は今回、伝統芸能に触れてもらおうと、能楽師の松木千俊さんとその弟子ら10人を講師として招いた。

 松木さんらは衣装の着付けや演目「羽衣」を舞い、伝統芸能を披露。その後児童は、舞、謡、鼓と、能面の装着を順次体験していった。能面装着では、30~60年前に作られたという般若や小面、在原業平など年代物の面を十数種類並べ、松木さん自ら解説した後、児童一人一人に掛けた。

 体験した6年の戸田陽菜さん(12)は「鼓は力の入れ方や打つ場所を間違えるとうまく音が出ない。難しかった」と話し、岸田康平君(12)は「初めて能面を掛けた。目の穴が小さく、舞うのは大変だと思った。いつか能楽堂に行きたい」と能への関心を高めた。

 体験後に松木さんは児童へ、「能は海外の関心も高い。自分たちの芸術を知ることが相手を知ることにもつながる。まずは能を通じて自分を見つめて」と呼び掛けた。