読みたい本はどれ? 生徒が愛読書紹介し投票 松戸の河原塚中

クラスメートの前でお薦めの本を紹介する生徒=6日、松戸市立河原塚中学校

 読書を好きになってもらおうと松戸市立河原塚中学校(高木宏己校長)で6日、生徒がお薦めの本を紹介し、読みたくなった本に投票する「ビブリオバトル」が行われた。

 同校初の取り組みで、国語科の近藤ゆずか教諭が担当の1年生3クラスで実施。公式ルールに則って本を5分間紹介し、2分間討論する。これまで4人班での予選と、勝ち抜いた11人での準決勝が行われた。

 6日は図書室で1年5組の3人による決勝が行われた。今村優那さんは昨年のベストセラー小説、「君の膵臓をたべたい」(住野よる作)を紹介。大出温仁さんは童話集「たんぽぽの目」(村岡花子作)、熊野礼啓さんは殺処分になる動物について書いた文芸書「いのちのすくいかた」(児玉小枝著)を選び、殺処分になる動物の数のグラフも示して薦めた。投票の結果、今村さんが優勝し、「読んでくれる人が増えたらうれしい」と話した。

 近藤教諭がこの授業を導入したのは、アンケートで生徒の半数以上が「本が好きではない」と回答したのがきっかけ。ビブリオバトルの盛り上がりに「いつも受け身の生徒が、好きな本を伝えるために積極的に準備して、生き生きと参加していた。本が好きになるきっかけになれば」と手応えを示した。