「大きなアユになって」 養老川で稚魚放流 市原の児童

 市原市と大多喜町を流れる養老川で13日、養老川漁業協同組合(中條平治組合長)によるアユの稚魚の放流が行われた。同市内の小中一貫校「加茂学園」(山田正治校長)の1、2年生が活動に参加し、川を泳ぎだした稚魚を「元気に育ってね」と見送った。

 児童による放流は、アユ釣りの名所として知られる養老川について学び、河川美化の意識を高めてもらう目的で毎年行われている。

 放流前にあいさつした中條組合長は「旅立つアユは増水で流されたり、カワウに襲われたりする危険の中を生き抜かなければならない。思いやりの気持ちを持って放流してほしい」と児童に呼び掛けた。

 その後、児童は同市大久保の大国橋下に集まり、稚魚が入ったバケツを傾けて一斉に放流。2年の長谷川祐奈さん(7)は稚魚が水面で元気に泳ぎ回る姿を見て喜び、「大きなアユになってほしい」と願いを込めた。

 同漁協は同日、計9カ所で人工産の稚魚約2万6千匹を川に放し、きょう14日には約3万4千匹を別の場所にも放流する。アユ釣りは6月1日に解禁される。